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2016年12月3日

「そんなにしてまで本を読むなんて・・・すごい熱心だな」って思いました。

取材日:2016年12月3日
インタビュイー:図書館司書 大久保佳代子先生
インタビュアー:慶應義塾大学3年・福間優希・芝浦工業大学3年 高田佳明

高田:在庫書籍数を教えていただけますか?

大久保先生:はい。約5万1千冊ございます。

編集部:閉架書庫に入っているのは何冊くらいですか?

大久保先生:1万冊位だと思います。

編集部:図書室整理は1ヶ月に1回やられるんですか?

大久保先生:そうですね。岩波の本とかでちょっと古そうなやつは閉架書庫に入れて・・ということを、結構定期的にやっています。

高田:同一書物が1クラス分用意されているものはございますか?

大久保先生:英語の多読用の本は1学年分ございます。英語の多読というものをやっていますので、レベル分けされた多読用の本がございます。

[英語多読本のコーナー]
[英語多読を始めよう]
[オックスフォード・リーディング・ツリーとは?]
読書文化が根づいているのか月平均500冊もの貸し出しが行われているという

福間:図書室の座席数を教えてください。

大久保先生:1つにつき4人座れるテーブルが10個で、合計40席あります。

福間:生徒たちは図書室をどのくらいの頻度で利用されていますか?

大久保先生:今年度は11月時点で月平均802冊の貸し出しがされています。内訳は、中学生が552冊で高校生が250冊。1ヶ月で800冊というのは、かなり多い数字だと思います。

高田:どういった内容の本が多いですか?

大久保先生:理系の学校なので、やはり専門図書が多いですね。数学の専門書であるとか。あと、最近であればAI(人工知能)の本がよく利用されています。

高田:AI!大学みたいな感じですごいですね。中学生はそこまで専門書やAIの本を読むとは思わないんですが、中学生の場合ですとどんな本が多いですか?

大久保先生:それでも、岩波新書などの化学数学系の新書は中学生でもよく出ますね。

高田:よく借りに来る生徒は、月に何冊くらい借りるんですか?

大久保先生:2日に1度、2冊ずつ借りに来る生徒が結構いますね。私も最初芝柏に来たときには、「中学生で月平均500冊っていうのは、とんでもない数字だな!」と思いました。

編集部:貸し出しされている本の傾向はありますか?

大久保先生:軽いシリーズが結構出てるとは思います。あと、個人的には新書がよく出ているなと。科学とか数学系の本ですね。

編集部:「空想科学読本」とかはそれほど出ないですか?

大久保先生:「空想科学読本」は、多分小学校の間にみんな読んでしまっているんだと思います。もっとこう、専門的なものが読みたいっていうイメージがあります。

「空想科学読本」 柳田理科雄著

福間:生徒からリクエストがあった本の発注サービスはありますか?

大久保先生:あります。最近は図書委員会がある度に、リクエストサービスを使って図書委員お勧めの本を買ったりもしています。

福間:個人的に「この本がほしい」っていう申し出があった場合はどうですか?

大久保先生:買うこともありますけれど、制約はあります。漫画ばかりをリクエストされたりすると、やっぱり制約に引っかかりますよね。(笑)

高田:この図書室には雑誌も置いていますよね。雑誌もリクエストできるんですか?

大久保先生:なるべく受けようと思っているのですが、図書室に置く雑誌の冊数も大体決まっておりますので・・・1冊閉架行きとなったときに、そのスペースに何か新しく入れるというかたちです。それも先生方と話し合って決めることになります。

高田:どういった本のリクエストが多いですか?

大久保先生:ライトノベルですね。やっぱりライトノベルのリクエストが多いので、中を確認しながら発注するかを決めるという感じです。

高田:ライトノベルって借りられはするんですか?

大久保先生:昔はダメでしたけど、今は借りられます。新しくライトノベルの棚ができましたので、微妙に中身を差し替えながら貸し出しをしています。

高田:貸し出しベスト3を教えていただきたいなと思います。

大久保先生:これが高校生の貸し出しランキングですね。不動の1位は、有川浩さんの「図書館戦争」です。あとは山田悠介さんの「リアル鬼ごっこ」に、湊かなえさんの「告白」ですね。こういったランキングは、やっぱり学年やその年で変わりますね。中学生のランキングはこちら側にあります。

高田:「君の膵臓をたべたい」ですね。これは結構人気ですよね。「鹿の王」とかもすごい。

大久保先生:はい。上橋菜穂子さんは中学生の間でバーっと出てますね。あとはSFも結構出るので、やっぱり理系の学校だなと思います。

「図書館戦争」有川浩著  

「リアル鬼ごっこ」 山田悠介著

「告白」 湊かなえ著

「君の膵臓を食べたい」 住野よる著

「鹿の王」 上橋菜穂子

高田:生徒に読んでほしい本ってありますか?

大久保先生:はい、あります。こちらの棚に芝柏の先生がリストアップした“芝柏160”というのがありまして、これはぜひ読んでもらいたいなと。

福間:先生の個人的なイチオシってありますか?

大久保先生:芝柏の松本嘉幸先生が書かれた「アブラムシ入門図鑑」です。理科や生物に興味がなくても面白く読めるので、ぜひ皆で読んでほしいですね。

【アブラムシ入門図鑑 松本嘉幸著】

福間:では、個人的に先生が好きな本は何ですか?

大久保先生:一番好きなのはSFで、次に好きなのが時代物。司馬遼太郎さんとか山本周五郎さんが好きです。

福間:司書になるきっかけになったのも、本が好きだからですか?

大久保先生:そうですね。幼稚園の頃から、将来なりたいものが図書室の先生だったので。

高田:天職ですね。

大久保先生:はい!

遼太郎氏の「燃えよ剣」を読んだ時に心臓がバクバクする経験をした。それは主人公が本当に実在した人物の話でその人が活躍する姿に感動したからです。

高田:先生から見て、芝柏にはどんな生徒が多いですか?

大久保先生:私は芝柏に来るまで公立中学校しか経験がなかったので、とにかく勉強熱心で探究心がすごいと驚きました。あとは集中力。勉強や読書の集中力がすごい。自分たちで自立して自習をするというのを初めて見たものですから。「熱心に勉強して、探究心あふれる本を選んでいるな!」という印象が強いですね。

編集部:公立の場合ですと、1カ月の貸し出し冊数はどのくらいなんですか?

大久保先生: 300冊に届くかなって感じですね。芝柏の中学生が月に500冊っていうのは、とんでもない数だと思います。

一つ印象的な生徒の話をしてもいいですか?

編集部:はい。

大久保先生:いつも髪の毛がびしょ濡れで閉館時間ギリギリに走って入ってくる生徒がいたんですね。「こんな時間に何しに図書室に来るんだろう?」と思って話しかけたら、「部活をやった後に10分でもいいから本を読みたいんです!」といって本を読みに来ていたんです。それも複数の生徒が。

編集部:へぇ!

大久保先生:あとは、サッカー部の生徒だったんですけど、部活が終わって図書室の電気がついている間にワーっと走ってきて、ちょっと本を読んで、きっちり2冊は借りて帰る。「そんなにしてまで本を読むなんて・・・すごい熱心だな!」って思いました。これだけはちょっと言っておきたいと思いまして。(笑)

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