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『桜木建二が教える 大人にも子どもにも役立つ 2020年教育改革・キソ学力のひみつ』

バランスよく基礎知識をインプットすることもお忘れなく

 歴史の学習は人物名や年代の暗記よりも、「なぜ」「どのように」を知ることが肝要になっていく??。

 前回はそう伊藤さんに教えてもらったな。単なる受験テクニックではなく、これからは本格的な「学び」を積み重ねなければいけないんだ。

 ただし、だ。ひとつ注意すべき点があると、伊藤さんは教えてくれたぞ。

 「そうはいっても、暗記なんてしなくていい、とはなりません。歴史の流れを知り、ストーリーをつかむうえでは、まず出来事や人名、年代といった『考えるもと』がなければ、どうしようもありませんから。

 前回、織田信長がなぜ天下をとれたかを考察しましたが、そもそも信長という名前や大まかなライフヒストリーを知らなければ、彼の行動の『なぜ』『どのように』を考えることなんてできませんよね。

 まずは基本的なことを覚える。そこからすべてが始まるのは、昔も今も勉強法として変わりません。

 桶狭間の戦い、大政奉還といった個別の事象を知るのは、自分のなかの歴史の体系に基準となる『点』を打っていくようなイメージでしょうか。

 その『点』がある程度たまったら、それらの因果関係を見据えてお互いをつなぎ、『線』にしていく。

 さらには同じ時代に異なる地域では何が起きていたかなども見て横の広がりをつくり、『面』をつくっていきます。

 そうして初めて、歴史がストーリーをともなって見えてくることとなるでしょう。

 

 歴史を『面』として捉えられるようになれば、個々の事象についての記憶も定着します。前後左右のつながりのなかに位置付けられていれば、人物名や年代を忘れることはなくなるはずですよ。

 むりやり暗記した知識というのは、いわば脳内の倉庫へとにかくバラバラにものを詰め込んだ状態。それでは必要なときにうまく取り出せませんね。

 詰め込んだ知識は系統立ててよく整理し、インデックスをつけて保管しておかないと、いざというときに使いものになりません。頭のなかを倉庫ではなく、図書館にしておかなくてはいけません」

かるたなどの学習ツール、地元史の調べ学習もいいきっかけに

 歴史を「面」として捉えるところまで仕上げれば、歴史科目の成績も上がろうというものだ。そのための第一歩は、歴史上の出来事をマメに覚えていき、「点」を増やすことだな。

 そこを効率よく進めるための教材、というかツールを伊藤さんは独自に開発し刊行しているそうだぞ。『学習版 日本の歴史人物かるた』(幻冬舎)だ。

 「日本の歴史上、まず知っておくべき50人を札にしたかるたです。

 『卑弥呼』『菅原道真』ら一枚ずつのカードには、その人物について最低限覚えておきたいことが明記してあるので、かるた遊びをしながら文言もチラチラと読んでいけば、歴史を勉強するときに最も基礎的な『点』を、脳内にしっかり築いていくことができますよ」

 なるほど思えば、歴史をはじめ社会科の学習内容とは、我々の身近にあることがらばかりだ。

 かるたでもいいし、自分の住んでいる地域や旅先の歴史をすこし調べてみるのでもいい、いろんな機会をとらえて歴史の「点」をつくり、それを発展させて学んでいくことができるのだ。

 そうした日ごろの積み重ねが、受験などにも直結していくのだ。せっかくだから、大いに楽しみながら歴史の学びをしていきたいものだな。(2019年3月11日 LINENニュース朝日こども新聞掲載)


伊藤賀一 1972年9月23日、京都市生まれ。法政大学文学部史学科卒業後、東進ハイスクール最年少講師として30歳まで授業を担当。その後、20以上の職種を経験し、4年後、秀英予備校で塾講師に復帰。現在、小学生から社会人までを対象とするオンライン予備校『スタディサプリ』で、日本史、倫理、政治経済、現代社会、中学地理、中学歴史、中学公民を担当する。43歳で一般受験し、現在、早稲田大学教育学部生涯教育学専修3年に在学中。多彩な経験をベースとする話術で受講生たちをひきつけている。

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「ドラゴン桜2」 作者は、漫画家・三田紀房さん。中堅校に成長したが、再び落ちぶれつつある龍山高校が舞台。弁護士・桜木建二が生徒たちを東大に合格させるべく、熱血指導するさまを描く。教育関係者らへの取材をもとに、実用的な受験テクニックや勉強法をふんだんに紹介している。雑誌「モーニング」(講談社)や「ドラゴン桜公式メルマガ」で連載中。

ライター・山内宏泰 主な著書に、『ドラゴン桜・桜木建二の東大合格徹底指南』(宝島社)、『上野に行って2時間で学びなおす西洋絵画史』(星海社新書)、『文学とワイン』(青幻舎)などがある。

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