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わが子にあう中学校をえらぶサイト

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多様な出題で思考力問う

2020年度からの大学入試改革をみすえ、そのねらいに結びつくような出題が、中学入試でも広がりつつあります。身につけた知識を活用して判断したり、あたえられた資料を読み取って文章をまとめたり。19年度の中学入試では、どのような出題があったのでしょうか。国語を中心にふり返ります。(編集委員・大島淳一)


データ読み取りなど教科横断

 大学入試改革では、評価の観点が大きく見直されます。「知識の暗記などにかたよりがち」といわれる大学入試センター試験にかわり、マークシート方式で答える問題だけでなく、国語と数学で記述式の問題がもりこまれる大学入学共通テストが導入(21年1月に実施)。受験生の思考力や判断力、表現力を評価する方向に軸足が移ります。

 今春の中学入試でも、こうした動きを「先取り」する出題がみられました。その一つが東京・世田谷学園中の出題で、パン屋の経営や労働のあり方にかんする文章が題材でした。


世田谷学園中学校の出題


 本文中にある「技術革新」に関連し、パンの生産販売にかんする1日あたりの収支(支払った費用・売り上げ・得られる利潤)を示す二つのデータを提示。これらをもとに空欄に適切な数字を入れさせたり、データをくらべて「技術革新」と利潤の関係について記述させたりしました(記述に対する学校の解答:パンの売り上げがⅠでは80個であったのが、Ⅱでは160個と2倍になっている。労働時間が同じであるので、この変化は技術革新による生産性の向上のためと考えられ、それによって「資本家」の得る利潤はⅡでは1万円となり、Ⅰの5倍となっている。このように「技術革新」によって「資本家」の利潤は増大することになる)。

 国語でありながら算数の要素が入るなど教科(科目)を横断する出題で、大学入学共通テストにも通じる内容といえそうです。

 「アンケート」を題材にしたのが埼玉・淑徳与野中です。図書館にマンガを置くことに対して議論になり、生徒にアンケートをするという設定で、示されたアンケート案についての出題。アンケート案の問題点を一つ挙げ、その内容を説明させました。学校の解答の一部は以下の通りです。


淑徳与野中学校の出題


・「図書館に来室してきた生徒に向けて」という点が問題。図書館に来室する生徒だけの意見に限定され、一般の生徒の意向がわからないから。

・文面に「一般的にマンガは活字離れを誘発し、想像力を奪う」と書いてあるのが問題。この文の内容に誘発されて反対の人が増えてしまうから。

 さらに、受験生自身に対しても図書館にマンガを置くことに賛成か反対かを問い、どちらかの立場を選ばせて理由を記述させました(賛成の場合の学校の解答:マンガを図書館に置くことに賛成です。なぜなら、マンガといってもその内容は充実したものが多く、学べることが多いからです。また、マンガを置くことで人を呼び込む効果があり、いままであまり図書館に行こうとしない生徒も行ってみようと考えることになるからです。さらに、マンガがきっかけになり、活字の本に関心が移ることもあるので、私はマンガを図書館に置くことに賛成です)。

 大学入学共通テストの実施に向けた試行調査では、国語の出題に生徒会の部活動規約や学校新聞など高校生にとって身近な題材がよくもりこまれ、内容を読み取ったり、問題点をおさえたりする力や自分の考えを的確に伝える表現力が問われました。淑徳与野中の出題も同じようなねらいがあるといえるかもしれません。

市川中学校の出題

 千葉・市川中では、いろいろなスポーツが社会や文化とどのように関係しているかをさぐる文章からの出題。そのなかに出てくる反則の「オフサイド」について、サッカーとラグビーでオフサイドにあたる場面を五つの図のなかから選ばせました。たとえルールを知らなくても本文をていねいに読み、内容にそくしているかどうかを確かめながら考えると正答を導ける出題で、受験 生 の思考力が問われたようです。

「論理的」を評価

 示された条件にしたがい、あたえられた要素を入れて作文を書かせたのが兵庫・灘中。素材文のなかにある「夏休み」「セミとり」「ミンミンゼミ」「アブラゼミ」「用心ぶかい」「ちょっとバカ」「100ぴき」「3びき」といった言葉をこのままの形ですべて使い、「夏休み」を最初に、「3びき」を最後に用いて50字以上100字以内で記述させました。比較・対比できるもの(セミの種類や性質、数字)に着目し、それぞれを関連づけて文章にする力が求められました。

 神奈川・慶応湘南藤沢中等部は「日本のプロ野球選手の月別出生数」「日本人男性の月別出生数」をあらわす二つのグラフを提示。「なぜ日本のプロ野球選手は4~7月生まれが多いのか?」という問いに対する答えを考え、その仮説が正しいことを証明するにはどうすればいいかも160字以内で記述させました。

 正答が一つに限定されない出題の典型例で、情報を正しく読み取る力はもちろん、知識や経験などをもとに客観的なものの見方(論理的思考)ができるかどうかが評価のポイントだったとみられます。(2019年4月1日 LINEニュース 朝日こども新聞掲載)


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