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わが子にあう中学校をえらぶサイト

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取材日:2016年8月25日

インタビュイー:司書教諭 三島侑子先生

インタビュイー:司書教諭 福永麻先生       

インタビュアー:教育図鑑編集部 田口亮太

1. 在庫書籍数

編集部:在庫書籍数を教えてください。

三島先生:全体としては、だいたい7万冊強くらいあります。ただ、開架のエリアで6万冊くらいで、また体育館の下にも書庫があり、そこに1万5000くらい所蔵しているので、合わせて7万冊強くらいということになります。

編集部:他の学校の倍くらいありますよね。

石井先生:うちの学校は「教科室」というところがありまして、「英語科室」や「国語科室」という教科ごとに分かれているんですね。そこに各教科の先生が集まって、授業の相談や計画などを立てているのですが、そこに授業の資料という形で教科ごとにたくさんの本が置いてあります。

三島先生:ありがとうございます、そういうことです。(笑)

編集部:じゃあ、図書館と体育館の下と教科室に本があるんですね。

三島先生:はい!

2. 扱っている本の分野

編集部:所蔵されている本にはどういった分野のものが多いですか?

三島先生:文学が多いですね。どこの学校も比較的同じだと思うんですけど。あとは美術、自然科学あたりも多いです。

福永先生:もともと日本では文学、小説、フィクションが多く出版されているし、中学生、高校生向きとなるとさらに数が多くなってしまうので。

三島先生:大型本や参考図書も多いと思います。分からないことは本を使って調べさせていますので、図鑑、辞典、参考図書というようなものはなるべく買う。あとは、近くに美術館や博物館がそんなに多くないので、美術全集などもなるべく買うという形を取っています。

編集部:普通は社会人になってから買うようなWordやExcelの本もありますね。

三島先生:そうですね。Wordの使い方、Excelの使い方の本も入っています。あとは、生徒からのリクエストでプログラミングの本を入れたりもします。生徒の興味や関心があるところ、生徒が欲しいといった本のリクエストは基本断らないという方針でやっています。もちろん一部例外はあるんですけども。本校にコンピューターシステム同好会っていう部活がありまして、その生徒たちが「高いから買ってください!」とプログラミング関係の本をリクエストしてくるので買ったりしています。

編集部:へぇ〜。

三島先生:いつだったか、かなりすごい本を買いましたよね。なんだったかな・・・(福永先生がその本を持ってくる)

三島先生:それそれ!

編集部:へえ〜

3. 座席数・広さ

編集部:座席数は何席ですか?

三島先生:大机が6人掛けで6台(36人)、個人デスクが15台。プラス数台っていう感じです。一クラス入れるか入れないかで座席数は結構少ないんです。

石井先生:ただ、「自習室」という部屋があって、そこには60席くらいあります。あとは「進路指導室」といって、赤本などが置いてある部屋があるんですけれども、そこは30席くらいですね。こういう感じで自習できるスペースが幾つかに分かれているんですね。本を読むのはここ(図書館)という感じになっています。

4. 生徒の利用頻度

編集部:生徒一人あたり月に何冊くらい借りて行きますか?

福永先生:年間だとだいたい1万6千冊くらいです。ただ、本校では高2の初めから終わりにかけて卒論的なことをやっているんですが、その時は1回貸出すと1年間貸しっぱなしなんですよ。

編集部:生徒は1年間借りっぱなしなんですね

三島先生:そうですね、研究している間は借りていてもいい。しかも一人40冊まで貸し出し可となっています。40冊マックスで借りる生徒はあんまりいないですけど、10冊、20冊抱えちゃったりする生徒もいます。通常貸出は10冊2週間までなので、高2も同じようにカウントするともっと冊数は増えるかもしれませんね。

編集部:一番借りている生徒はどれくらいの冊数を借りていますか?

三島先生:一番借りているのは、中学三年生の男子で363回借りていますね。中学一年生で300回、270回借りている生徒もいます。やっぱり上位者は中学生ですね。

編集部:じゃあ月30冊くらい借りているってことですね。

三島先生:そうですね。ほぼ毎日来て、借りて返してを繰り返してるという感じですね。

5. 生徒からリクエストがあった本の発注サービス

編集部:発注サービスはありますか?また、リクエストがあった本はどれくらいの割合で購入されていますか?

福永先生:はい、基本的には要望があれば発注しますが、中には置けないものもありまして。本校が設立した頃と同時期にできた寮があるんですけれども、その寮には漫画を持ち込み禁止なんです。未だに。そういった決まりも相まって、いわゆる「普通の漫画」は貸出用には置けないんです。ですから、週刊少年ジャンプなどを買ってと言われても買えないんですよね。ただ、授業で使いたいと教員からリクエストがあった場合には漫画も買っているんですけれども。

編集部:世間で人気の本とかも入れているんですか?

三島先生:そうですね、話題になっている本も結構入れています。新聞の書評もそうですし、ネットの書評サイト「ブクログ」やアマゾンでの評価も見ながら、あとは時間があれば本屋さんに行って選んだりしてます。

福永先生:あと、生徒に人気の作家の場合は、新刊が出ると買っちゃってますね。

6. 貸し出し本ベスト3

編集部:貸し出しのベスト3を教えてください!

三島先生:まず「図書館戦争」が来て、「植物図鑑」が来て、その次はボカロ本系ですね〜。「都会のトム&ソーヤ」それと上橋菜穂子さんの作品。

【※編集部注釈:ボカロ小説・・・初音ミクを始めとする歌声作成ソフト「VOCALOID」(ボーカロイド。略称ボカロ)で作られた楽曲をもとにした小説。】

福永先生:やっぱり、一つのグループ内で流行ると周りが続けて借りていくところもありますね。

あとは、映像化されたものは特に借りられていますね!

「図書館戦争」有川浩(著)

「都会のトム&ソーヤ」はやみね かおる(著)

「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」七月 隆文(著)「獣の奏者」上橋 菜穂子(著)

「植物図鑑」有川 浩(著)

7. 生徒に読んでほしい本

編集部:次なんですけど、生徒に読んでほしい本はありますか?

三島先生:小説もありますが、本校では小説以外にも面白いノンフィクションの本をたくさん買っているので、ぜひ生徒に読んでほしい。なかなか手を伸ばしにくいところがあるかもしれないけれど、結構いいのがあるので!

福永先生:ちくまプリマー新書などのレーベルはノンフィクションだけど分かりやすい本を出版社が出してくれているので、ぜひ生徒に読んでもらおうと思って置いているんです。

石井先生:ノンフィクションは結構食わず嫌いっていうのがありますよね。

三島先生:「絶対食べたらおいしいのに〜」っていう本はたくさんあるんですけど。

編集部:本にも食わず嫌いがあるんですね!

福永先生:でも、先生が「この本面白かったよ」とポロっと言ってくださると何人か借りに来ることもあるんです。

三島先生:はい!生徒から「なんか面白い本ない?」って言われた時にノンフィクションを強くプッシュすると、生徒も読んでくれて「面白かった!」って返しに来ます。もちろん私たちのアピール不足もあると思いますが。

石井先生:今は中高生向けの本が非常に増えていますので、昔と比べると読んでほしいなあと思う新書は増えていますね。

福永先生:普通のソフトカバーで手に取りやすいし、中を見ると図解になっていたり、フォントも工夫されていてとても読みやすくなっているんです!昔みたいに、明朝体でずらーっと文字が並んでいるのではなくて。だから、一度何かのきっかけでそういう本に触れてくれると、「自分でも読める!」というのが分かると思います。

編集部:なるほど!

三島先生:分かりやすいところだと、「空想科学読本」もたくさんみんなに読まれています。こういうのも読書の入り口としてはいいですよね。

編集部:そうですね〜。

三島先生:あと、私がこの前読んで面白かったノンフィクションは「ものがたり宗教史」です!

編集部:へえ〜。

三島先生:読みやすい新書は、知的バラエティ番組を見る感覚で読むと楽しいんですよ。スーッと頭に入ってきて「こうなっているんだ、ふーん!」て知的好奇心が刺激されて楽しいという感覚に中高生に気づいてほしいな。「テレビつまんない!」と言っている子達にもぜひ読んでほしいなって思いますね!

編集部:ありがとうございます。(笑)

福永先生:あとは、光文社の古典新訳文庫から出ている本はやっぱり読みやすいみたいです。大学で文学を専攻するつもりなら今から読んでおかないと・・・

「空想科学読本」柳田 理科雄(著)

「ものがたり宗教史」浅野 典夫(著)

光文社古典新訳文庫


「ものがたり宗教史」
「光文社古典新訳文語」

8. 好きな本

編集部:次はですね、個人的に好きな本を教えてほしいのですが・・・。

三島先生:ありますよ〜!

編集部:(笑)

石井先生:司書の好きな本って気になりますよね!

編集部:はい!

三島先生:一冊選ぶっていうと絞るのがなかなか難しいんですけど・・・(考え中)

編集部:では、司書さんお二人が一番好きな本を探している間に、石井先生の好きな本はなんですか?

石井先生:そうですねえ、僕も結構本は好きなんでいろいろありますけど〜。

福永先生:だって石井先生も茗溪学園の卒業生だもんね。

編集部:そうなんですかあ。

石井先生:はい、だからよく図書館は使ってました。(笑)

福永先生:よく入り浸っていましたよ。(笑)

編集部:へえ〜。

三島先生:はい、おすすめの本持ってきましたよ〜!

石井先生:(笑)

三島先生:「銀河英雄伝説」と「アルスラーン戦記」を持ってきました。「銀英伝」は高校生の時友達に「読んだ方がいい」と言われて読んだらすっごくハマって。「超おもしろい!」という話を友人としていたんです。そうしたら学年にいた石井先生もお好きだということを知って、先生と語ったのを覚えています。

石井先生:ええ。

編集部:面白そうですね!

三島先生:あと“心がささくれた時”に読むのが・・・

石井先生:(大笑)

三島先生:「もうくたびれた」とか「やってらんない」という時には「ともだちは海のにおい」を読みます!

編集部:へえ〜。

三島先生:これは児童書で、小学生でも読めるような本です。子どもの頃に買ってもらった本なんですが、大人になって読み返したら「なんか泣いちゃう」っていう「やさし〜い」本です。生徒におすすめしてもあまり読んでくれないんですが、個人的に好きで思い入れのある本です。挿絵を描いている長新太さんがすごく好きで。“ヘタウマ”なところがほんと、かわいいんですよ!

編集部:今でも読み返すことはあるんですか?

三島先生:気持ちがささくれたときに。(笑)ベッドの枕元に置いてる感じですね!

編集部:なるほど、ありがとうございます。(笑)

福永先生:私は三島さんのように、こう「熱烈!」という感じではなくて。今読んでいる本が面白いと思うタイプなんです。だから「本」そのものが好きなんですかね!

三島先生:ふふふ。(笑) そうですね、確かに!

福永先生:以前読んだキノコに関するいろんなものを集めている本なんか非常に凝っていて、紙の質から、印刷からいろいろ工夫していますね。

福永先生:内容のメルヘンチックなところよりも、モノとして「美しいな」と思う本です。

編集部:う〜ん、すごいですね〜。

福永先生:ページめくると飛び出してきたりとか。

福永先生:あとは「世界の美しい図書館」のですね。見ているとうっとりします。

編集部:うっとりするんですか。(笑)

三島先生:します!えっ、しないんですか?

編集部:し、します!

福永先生:「世界にはこんな図書館があるんだぁ、いいなぁ」みたいな。

石井先生:やっぱり図書館を見てその大学に行きたいって決める生徒もいるくらいなので、図書館という場所にはそういう魅力がありますよね!

福永先生:確か武蔵野美術大学とかも今すごく変わっていて、何年か前にリニューアルしたと思うんだけど。武蔵美に行った生徒が「どこに何があるかはとても分かりにくいんだけど、いろんな形の椅子を置いていたりするから、その空間を見ているだけですごく面白い」って、言っていましたね。

編集部:「世界の美しい図書館」を見させてもらってるんですけどこれ・・・本当に図書館ですか?

三島先生:はい、図書館です。

編集部:は〜!!!

三島先生:図書館建築とかすっごく楽しいですよ!そもそも図書館建築学っていう学問があるくらいですからね!

石井先生:そうなんですか!

三島先生:利用者にとっても、管理する人にとっても使いやすい図書館とはどういうものか、ということを建物の観点から考える、という学問なんですけど。

編集部:へえ〜。もう随分時間がたってしまいましたね。今日はいろいろお話を伺い、ありがとうございました。

「銀河英雄伝説」田中 芳樹(著)

「アルスラーン戦記」田中 芳樹(著)

「ともだちは海のにおい」工藤 直子(著)・長 新太(イラスト)

「世界の美しい図書館」アフロ(著)アマナイメージズ(著)


「銀河英雄伝説」
「世界夢の美しい図書館」

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